推薦入試について

中学から高校へ入学する際も推薦入試は実施されている。同様に高校から上級学校へ進学する際も推薦入試が実施される。ただし、中学から高校へのそれとはかなり異なり、四年制大学では、推薦入試といえども学力試験が課せられる場合が多い。短大でも1〜2科目程度、専門学校でも学力試験を伴う推薦入試を実施しているところもある。

そして、受験者のほぼ全員が合格する高校の推薦入試と違い、推薦入試といえど不合格者がいる、という点ではないだろうか。半数以上が不合格、という推薦入試が、大学等の場合は当たり前なのである。ですから、仮に推薦入試を受けるからといって、中学までの場合と同様に気楽に構えている場合ではないのである。

入試で課せられる学科試験の勉強はもちろんであるが、高校での成績や出席状況、部活動、生徒会活動等も重視される。ボランティア活動等の校外活動が評価の対象になっているところもあるようである。推薦入試は、学力試験でわからない生徒の個性を観る試験であるから、面接等で自分を十分アピールできるようにしておく必要がある。勉強でも部活動でも何でも構わないから、高校時代に「○○だけは頑張りました」と胸をはって言えるものを作っておくことが大切である。また、小論文の力をつけるために、日頃から新聞等に目を通す癖をつけておくといい。

また、推薦入試の場合、誰でも受験資格があるわけではなく、高校の推薦と共に高校時代の成績の評定平均値にある一定の基準を設けている場合が多い。評定平均値とは、各科目の成績を5段階評定に換算し直したものの高校時全科目の平均値である。日頃の高校生活で活用することはほとんどないため、担任の先生等に確認してもらうといいだろう。

一言に推薦入試といっても、いろんな種類の入試が行われている。ここではその中の代表的なものについてまとめてみました。

指定校推薦

大学側があらかじめ選定した高校の在学生徒にのみ受験資格が与えられる。その場合も各高校から1,2名ずつ程度という限定があるため、各高校の中でまず選考されることになる。受験者数がかなり絞られるため、合格率はかなり高い。どういった大学から指定校推薦の依頼が来ているかは、各高校の進路課で確認をとろう。

指定校推薦制度は、いわば高校と大学側の信頼関係で成り立っている。大学側は「○○高校の卒業生ならば、入学後も期待通り頑張ってくれるだろう」という確信のもと指定校推薦の依頼をし、高校側もそれに応えうる生徒を受験させている。したがって、高校での基準自体がかなり高くなっていることが多い。また、高校を代表してその大学に行くわけであるから、入学後も人一倍頑張る義務があると思います。

スポーツ推薦

各大学ごとに該当種目及び受験資格が異なる。例えば「バスケットボール(県大会ベスト4以上)」等というように具体的に基準を設けているから、自分の得意な種目を生かせる学校を探せば必ずあるはずです。受験はもちろんその種目の実技試験が中心となりますが、それ以外にも小論文や学力テストを課すところもありますから、それに対する準備も怠らないように。

実技試験で、個人種目の場合は自分の実力を出し切れることが多いが、集団種目の場合、受験生どおしを適当にいくつかの班に分けて紅白戦形式で対戦させ、その試合の中で適性をはかる場合も多い。試合の中での個人技も見てくれるだろうが、大半は集団種目特有のチームプレイに適しているかどうか、他のメンバーとの連携が上手くとれているか等が採点される。担任の先生はもちろんであるが、部活動の顧問の先生等のアドバイスをよく参考にしておく必要がある。

一般推薦

その名の通り、この推薦入試が最も多い。2〜3科目ほどの学力試験プラス高校の成績、小論文、面接を中心に合否が決定される。最近は面接を重視している大学が増えているようである。学力試験用の勉強はもちろんであるが、高校の成績自体が入試の得点に直結してくるため、高校在学中の勉強も大切にしたい。

この他、最近「自己推薦入試」を行っている大学が増えてきている。私が受け持っている生徒たちもそうであるが、最近の高校生は積極性が低く、自分をアピールすることが下手である。与えられたことは出来るのだが、自分で積極的に、という者が非常に少なくなって来ている。自己推薦は、自分自身を自ら推薦する制度。自分のいいところを自分でアピールする受験制度です。さて、あなたは自分自身をしっかりとアピールできますか?

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