面接試験について

高卒での就職試験の大半は面接試験で決まる。筆記試験などは一切なく就職試験は面接のみ、という企業も少なくない。その面接試験のポイントは何か?「面接は7秒で決まる」と言う人もいる。7秒で何が出来るかというと、ノックして「失礼します」と言ってから面接室に入る。そして椅子まで歩いて「○○高校から参りました○○と申します。よろしくお願いします」という時間。これが5〜10秒。人事のプロである面接官はたったこれだけの時間で、その生徒がどのような生徒であるか瞬時に見抜くことができるそうである。人は見かけで判断してはいけない。確かに大切なことです。でも、たった10分前後の面接で、その人がどんな人であるかを判断するためには、服装や髪型等の身だしなみも重要な要素を持っていることは容易に想像がつきますね。

それでは、面接についての一般的な流れを説明しましょう。面接はこういう風にしますよ、という完全なるマニュアルはありません。学校によって、あるいは先生によって多少指導の方法、動作の順序が違うと思いますので、以下は参考程度にして、あくまであなたの学校の先生の指導に従って下さいね。

一般的な面接の場合、控え室やローカで順番を待ち、自分の番が来たら名前が呼ばれます。呼ばれたら大きな声で返事をして面接室の入り口のドアの前に立ちましょう。以後はだいたい次のような流れです。以下の文章は、その情景を思い浮かべながら読んで下さい。

1 ドアをノックする。
    (ノックは2回が適当。あまり強く叩きすぎないこと)

2 両手でドアを開け、「気をつけ」の姿勢。
    (背筋を伸ばしてまっすぐ立つ。背筋を伸ばすコツは頭の上にひもをつけられて引っ張られている状態をイメージしよう)

3 「失礼します」と言って礼をしてから部屋に入り、ドアを閉める。
    (ドアを閉める瞬間まで両手を添えておくこと)

4 ドアの前で面接官の方を向き、軽く会釈をしてから椅子の横に進む。
    (歩き方にも注意。パタパタと足音をたてたり、かかと歩きは望ましくない)

5 椅子の横に立って「○○高等学校から参りました○○と申します。よろしくお願いします。」と元気よく言って礼。
    (椅子の右に立つか左に立つかは入ってきたドアに近い方を原則とする)

6 「はいどうぞ」と言われたら「失礼します」と言って軽く礼をしてから静かに座る。
    (椅子には深く座りすぎないように。背もたれにもたれないようにまっすぐ背筋を伸ばして座る。最後まで姿勢を崩さないよう普段から練習しておこう。)
    (男子は足の間に拳2つ入るくらいの隙間をあけ手はグーで膝の上へ。女子は足を閉じて両手を重ねて中央に置く。)

7 面接が終わると静かに椅子の横に立ち「ありがとうございました」と言って軽く礼をしてからドアの方に向かう。

8 ドアの前で軽く会釈をしてからドアを開ける。

9 ドアの向こうで気をつけをして「失礼しました」と言って礼をしてからドアを閉める。

ポイントは2つの動作を同時にしないということです。例えば上記3番の「失礼します」と言う動作と礼を同時にしないこと。「失礼します」と言い終わって0.1〜2秒でいいから一拍おいてから礼をする。それだけできびきびした動作に見えますし、なにより言葉を発しながら礼をすると声の進む方向が変わりますから声が小さくなったように感じてしまいます。4番の会釈をしてから椅子の横に進むのも意外に出来ません。会釈が終わるか終わらないかの間に移動し始める人、意外に多いですよ。普段の授業の最初と最後のあいさつで、礼をするかしないかで着席している癖が出るのでしょうか(^^;)。会釈→気をつけ→歩く、という動作がわかるように普段から一拍おくことを意識しましょう。

            

面接試験で必ずといっていいほど聞かれる質問が「志望動機」である。なぜたくさんある会社の中から自分のところを選んでくれたのか、仕事や会社に対する熱意はどれほどあるのか、を会社側は知りたいわけである。「先生や親に勧められた」とか「家から近い」というのは全く説得力がない。説得力のある答え、そのためにはまずその会社を好きになればいい。合格すれば勤務することになる会社です。好きになっていて損はない、というより好きになっていればそれなりに仕事が楽しくなるでしょう。

突然ですが、あなたの好きなものは何ですか?歌手でも本でも映画でも、食べ物、あるいは恋人でも何でもいいです。あなたがその好きなものについて語るとき、あなたの表情は生き生きとし、本当に好きなんだなぁ、という熱意が聞いている者に自然と伝わります。つまり、会社を好きになってさえいれば、熱意は自然と伝えることが出来るし、そうなれば志望動機なんて考える必要もありません。考えなくったって自然に口をついて出てきます。あなたの好きなものの理由を尋ねられたとき、あなたは簡単に答えられるでしょ?面接試験でもそうなるように会社のことを少しでも好きになっていれば怖くありません。そのためには、求人票や会社案内、インターネットのホームページなどで会社のことをよく研究しておきましょう。

その他、よく聞かれる質問としては「自分の長所・短所」「高校時代一番頑張ったこと」「欠席日数とその理由」「時事問題」などです。担任の先生や進路の先生などと繰り返し面接練習をして、万全の状態で面接試験に臨みましょう!

 

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