ある数を0で割ることができない。

計算機で「1÷0=」と入力すると答えは何になるか知っていますか?「0」ではなく「E」または「Error」等と表示されるはずです。つまり答えがないのです。手元に計算機のある方は確認してみてください。「0÷1=0」なのに「1÷0=E」となりますね。

それはなぜでしょうか?次の計算の結果を見てください。

                 1÷1=1
                 1÷0.1=10
                 1÷0.01=100
                 1÷0.001=1000

割られる数を1に固定し、割る数を1、0.1、0.01、0.001、…と順に小さくしていくと、逆に答えは1、10、100、1000、…と大きくなっていきます。今考えている0で割るということは0.001より0.0001よりも、もっともっと小さい数で割ろうとしているのです。つまりその答えは1000より10000よりも、もっともっと大きい数となってしまうわけです。

したがって、0で割った数は、とてつもなく大きい数、つまり無限大ということが言えるかもしれません。しかし、これを数字として扱って、それを利用して計算することなど不可能なので0で割ることはできない、と定義している。